前夜はホテルに戻り、買ってきたシャインマスカットを食べながら「シンガポールは果物が安いねえ」などと話しているうちに爆睡。コンラッドのベッドは、やはり寝心地がいい。
翌朝は静かに過ごしたかったので、朝食はエグゼクティブラウンジでいただくことにした。
感心したのは、卵料理を担当するシェフだ。小さなIHコンロを使って、エッグベネディクトからサニーサイドアップ、スクランブルエッグまで、注文に合わせて次々と作っていく。あんな狭いスペースで、よくもまあ。さすがコンラッドである。
僕はナシレマをいただき、あとは果物を少し。これで十分満足だった。
以前なら、せっかくのホテルの朝食だからと、珍しい料理をあれこれ取っていたかもしれない。でも今回は、そこまでの元気がなかった。
それにしても、ホテルの冷房は寒い。部屋のエアコンを止めても、なかなか暖まらない。暑い国ならではのおもてなしなのだろうが、こちらには少々効きすぎである。
朝食後は部屋でひと休みしてから、カトン地区へ向かった。
ラクサは一人一杯でしょう
カトンを訪れるのは二度目だ。
色鮮やかなプラナカン建築が並び、雑貨店や飲食店が集まるこの地区は、今回も大勢の観光客でにぎわっていた。
もちろん、お目当てはラクサである。
有名店はいくつもあるけれど、今回選んだのはRoxy Squareというビルの1階、奥まった場所にある Janggut Laksa(ジャングット・ラクサ)。昔ながらの雰囲気が残る老舗だ。

ここで、ちょっとした意見の相違が発生した。
小さいサイズがあるのだから、二人で一杯をシェアすればいい、と妻は言う。
いやいや、ラクサを食べに来たのだから、一人一杯でしょう。
結局、揉めにもめた末に、それぞれ注文することになった。
これが実においしい。しかも安い。やはり一人一杯で正解だったと思うのだが、妻がどう思ったかは知らない。
食後は喉が渇いたので、おしゃれなカフェでコーヒーを飲み、雑貨店をのぞきながら街を散策した。
それにしても、日本人が多い。
日本の連休と重なっていたこともあるのだろうが、若い日本人旅行者があちこちにいる。
お店の人に「日本人ばかりだね」と話しかけたら、返ってきた言葉が面白かった。
「Second Japan」
なるほど、第二の日本か。
前夜のJUMBO SEAFOODでも日本人のお客さんが目立ったけれど、ここも同じだ。「最近の日本人は海外旅行をしなくなった」なんて話を聞くが、少なくともこの街にいる限り、そんなふうには思えない。
妻は気に入ったお土産も見つけ、すっかりご機嫌。
僕もラクサを一杯食べられたので満足である。
プールサイドで何もしない午後
ホテルに戻ってからは、楽しみにしていたプールへ。
暑い日の午後、プールサイドでゴロゴロする。暑くなったらプールにドボン。また戻って、のんびりする。
これが実に気持ちいい。
以前なら、この時間にもどこか観光に出かけていたかもしれない。でも最近は、こうしてホテルで過ごす時間が好きになった。
十分にくつろいだあとはラウンジへ。午後のお茶、ではなく、ワインをいただく。

そして夕方、もうひとつの妻の希望をかなえるため、アラブストリートへ向かった。
妻は香水、僕はムルタバ
アラブストリートでの目的は、夫婦で少し違っていた。
妻は買い物。僕は食べ物である。
妻が探していたのは香水だった。目当ての店を探してあちこち歩き回り、ようやく気に入ったものを見つけたらしい。満足げな様子である。
一方、僕が食べたかったのはムルタバ。
アラブのお好み焼き、とでも言えばいいだろうか。薄い生地に具材を包んで焼いた料理で、向かったのは有名な Singapore Zam Zam(シンガポール・ザムザム) だ。

正直、それほどお腹が空いていたわけではない。でも、せっかくここまで来たのだから食べておきたい。
これがなかなかおいしかった。辛くないのもありがたい。
食後は腹ごなしを兼ねて、周辺を散策した。

イスラム文化の色濃い街だから、お酒とは縁遠い場所なのかと思っていたが、少し歩けばバーが並ぶ一角もある。昔ながらの街並みと新しい店が混在していて、なかなか面白い。
観光ガイドでおなじみの、カラフルな建物が並ぶ通りでも写真を撮った。

この夜も、よく眠った
ホテルに戻ると、またラウンジへ。
軽食をつまみながらワインをいただき、これで一日が終わるかと思いきや、もう少し部屋でも飲みたくなった。
そこで、隣のショッピングモールでワインを一本買って帰ることにした。
部屋で改めて乾杯。
朝はナシレマ、昼はラクサ、夕方はムルタバ。妻はお土産と香水を手に入れ、僕はプールでのんびりできた。
振り返れば、なかなか充実した一日だった。
そして、この夜も早々に爆睡。
旅行中なのに、ずいぶん規則正しい生活をしている。
コンラッドのベッドのおかげかもしれない。


コメント