「わあ!」
部屋に入った瞬間、妻が歓声を上げた。そして真っ先にカーテンを開け、窓の外を見た。
そこには、マリーナベイの景色。遠くには、水を吐いているマーライオンまで見える。
まだ昼の12時を少し過ぎたところ。コンラッド・シンガポール・マリーナベイでは、ありがたいことに、もう客室へ案内してもらえた。

やっぱり、我々はコンラッドが好きなのだ
部屋は十分に広い。窓の下には長いソファが続き、カーテンは自動で開閉する。窓辺に座って景色を眺めるだけで、もう十分に旅をしている気分になる。
テーブルには、ヒルトンのダイヤモンド会員へのウェルカムギフトとしてバタークッキーが置かれていた。これが、とんでもなくうまい。フロント前のショップでも売られていたから、ホテルの自信作なのだろう。
ただし、冷房だけは例によってギンギン。シンガポールのホテルに泊まるたび、なぜここまで冷やすのだろうと思う(笑)。

赤ワインとサンドイッチ。昼下がりのラウンジ
チェックイン後はラウンジにも立ち寄った。ちょうどアフタヌーンティーの時間。ダイヤモンド会員の特典で利用でき、うれしいことにアルコールも楽しめる。
赤ワインを一杯。そして軽いサンドイッチ。夜はチリクラブを食べに行くのだから、このくらいがちょうどいい。
部屋でひと休みしたあとは、近くの大きなショッピングモールをのぞき、ホテルの中も散策。プールサイドではカバナに腰を落ち着けて、しばらく何もしない時間を過ごした。


豪華だけれど、堅苦しくない。カジュアルなのに、ちゃんと優雅。Comfortable(心地よい)とは、こういうことなのだろう。

JUMBO SEAFOOD。チリクラブの正解はチャーハンだった
部屋に戻ってシャワーを浴び、楽しみにしていたJUMBO SEAFOODへ。選んだのはクラークキーの川沿い、Riverside Pointにある店舗だ。
テラス席に座ると、周りは日本人のお客さんばかり。しかも、どのテーブルにもチリクラブ。「日本人は海外旅行に行かなくなった」なんて話をよく聞くけれど、ここにいる限り、とてもそうは思えない。
そして運ばれてきたチリクラブ。予想以上に身が詰まっていて、これが実においしかった。
.png)
食べるのは大仕事だ。口も手もソースでベトベト。渡された手袋さえ、ソースが染みてきそうな勢いである。
でも、このソースがうまい。何がどううまいのか、うまく説明できないのだけれど、とにかくうまい。
定番は揚げたマントウをソースにつけて食べることらしい。もちろん、それもいい。
だが、我々の結論は違った。チャーハンである。
チリクラブのソースをチャーハンに絡めて食べると、もう文句のつけようがない。ほかのエビ料理にも目を奪われたが、とてもそこまでは食べきれなかった。

目の前にはシンガポール川。行き交う船や人を眺めながら、ゆったりとカニを堪能した。食べることに夢中で、写真を撮ったときにはテーブルがすっかり散らかっていたのも、今となってはいい思い出だ。
マジックアワー、船の上からマーライオンにご挨拶
店を出たら、予約していたリバークルーズへ。そのまま船に乗り込んだ。
ちょうど街が薄暗くなり始める、マジックアワーだった。川沿いの建物に少しずつ灯りがともり、シンガポールの街が昼から夜へ表情を変えていく。

船は川を進み、マリーナベイへ。昼間はホテルの窓から眺めていたマーライオンに、今度は船の上からご挨拶。そしてUターンしてクラークキーへ戻ってくる。
空の青さが深まり、街の光が水面に映る。何か特別なことをしなくても、ただ船に揺られているだけで満たされる時間だった。
最後はシャインマスカットと、温かいお風呂
クルーズのあとは、もう無理をしない。クラークキーのバーやレストランが並ぶおしゃれな一角を歩いていると、小さなスーパーがあった。
そこで見つけたのが、なんとシャインマスカット。しかも安い。思わず買ってホテルへ持ち帰った。
部屋では冷房を切り、湯船にゆっくりつかって体を温める。あとは静かに眠るだけ。
広い客室に、美しい眺め。おいしいクッキー。昼下がりの赤ワイン。カバナでのひと休み。川沿いのチリクラブと、夕暮れのクルーズ。
でも、いちばん贅沢だったのは、何かを急がなくてよかったことかもしれない。
やっぱり、我々はコンラッドが好きなのだ。
.png)

コメント